新興市場見通し:QPS研究所や売れるネット広告社に関心が集中
*14:45JST 新興市場見通し:QPS研究所や売れるネット広告社に関心が集中
■個別銘柄への物色は活発
今週の新興市場は小幅上昇。同時期の騰落率は、日経平均が+2.04%だったのに対し、東証グロース市場指数は+0.16%、東証グロース市場250指数も+0.37%に留まった。東証プライム市場の決算発表銘柄中心の相場展開が続いたなか、東証グロース市場コア20など主力が買われる地合いではなく、宇宙関連ビジネスを手掛けるQPS研究所<5595>に引き続き投資資金が集中。東証全市場の売買代金ランキングでもトップ5位(ETF(上場投資信託)除く)に入るなど大商いとなった。週末にかけては、内田日本銀行副総裁が「マイナス金利解除でも緩和維持」と発言したことから225先物にまとまった買いが入り、日経平均は上げ幅を拡大。ソフトバンクグループ<9984>など日経平均寄与度の高い銘柄が急騰する歪な地合いとなったこともあり、東証グロース市場の主力銘柄は物色の対象外となった。
とはいえ、個別銘柄への物色は活発で、売れるネット広告社<9235>が4日連続ストップ高となり前週比148%の急騰を見せたほか、QPS研究所も商い活況で買い優勢となった。また、好業績を材料にフレクト<4414>が買われたほか、ディズニーによる人気ゲーム「フォートナイト」配信企業の株式取得で関連銘柄として人気化したmonoAI<5240>も大幅高。一方、ABEJA<5574>、アルー<7043>など直近かわれていた銘柄に利益確定売りが強まった。
なお、7日にSOLIZE<5871>が2024年最初の新規公開(IPO)として東証スタンダード市場に上場した。公開価格1470円に対して初値は2020円と好調な出だしとなった。また、8日に東証グロース市場に上場したVeritas In Silico<130A>は公開価格1000円に対して、初値は2001円。その後、2営業日連続でストップ高と非常に強い動きをみせた。
■決算発表が増加することから個別物色の色合いが強まると想定
来週の新興市場は、決算発表が増加することから個別物色の色合いが強まると想定する。主な決算銘柄のスケジュールは、13日にインテグラル<5842>、ピアズ<7066>、海帆<3133>、GMOフィナンシャルゲート<4051>、アドベンチャー<6030>、ライフネット<7157>、ispace<9348>、14日にデータセクション<3905>、sMedio<3913>、サスメド<4263>、フリー<4478>、monoAI<5240>、雨風太陽<5616>、ウェルスナビ<7342>、ジーエヌアイグループ<2160>、弁護士ドットコム<6027>と主力処が勢ぞろいである。
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