いい生活 Research Memo(9):4つのマテリアリティを掲げ、事業を通じて様々な社会課題の解決に貢献
*14:39JST いい生活 Research Memo(9):4つのマテリアリティを掲げ、事業を通じて様々な社会課題の解決に貢献
■SDGs・ESGへの取り組み
1. SDGsへの取り組み
いい生活<3796>は、SDGs(持続可能な開発目標)に貢献するための4つの主要な取り組みをしている。まず、IT分野での高度な専門性を持つ人材を育成し、新しい労働スタイルを支援しながら、多様な背景を持つ人々にキャリアのチャンスを提供することで、「変革を起こす人材の育成」を目指している。次に、「社会的価値の高いサービスの開発」では、価値あるサービスを創出し、品質の継続的な改善と情報セキュリティへの注力を通じて、革新的かつ高品質なサービスを提供することを目標としている。さらに、「住環境への貢献を目指す事業展開」を通じて、ITの活用による公正な不動産市場の確立と、すべての人が適正にアクセスできる市場を実現することで、社会と人々を支える不動産市場の成長を目指す。最後に、「ITとデジタル変革による環境への優しさ」では、環境に配慮したビジネスプロセスを進め、オンライン市場の形成と環境に優しい不動産業への貢献、そして地域社会の持続可能な成長に貢献することを目指す。
同社は、安心で信頼できるサービスの持続可能な提供のため、1) 経済産業省、厚生労働省、日本健康会議により認定された「健康経営優良法人2024」、2) 経済産業省が定めるDX認定制度に基づいて認定を取得した「DX認定取得事業者」、3) 中小企業庁が定めた「パートナーシップ構築宣言」への賛同、4) 情報セキュリティの国際規格「ISMS (ISO27001)」、クラウドセキュリティの国際規格「ISMS (ISO27017)」、ITサービスマネジメントの国際規格「ITSMS (ISO20000)」の取得、5) 総務省からの「クラウドサービスの安全・信頼性に係る情報開示認定制度」の認定取得などを行っている。
2. ESG関連への取り組み
同社は、対面営業・物件の見学に関してデジタルで対応するなど、不動産業における環境負荷の軽減を目指す。社会的責任としては、価値創造を支える高度IT人材の創出に貢献することや、すべての従業員の健康が企業の価値創造の基本と位置付け「健康経営宣言」を定めている。そのほかにも、育児への支援や大学体育会・部活動への協賛などの活動を行っている。
さらなる取り組みとして、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD※)の提言へ賛同を表明し、TCFDに関する効果的な情報開示や適切な取り組みについて議論する目的で設立された「TCFDコンソーシアム」にも入会した。また、2024年3月期からの有価証券報告書への「人的資本」情報の記載義務化に先駆けて、同社では2022年3月期通期から開示している。加えて、長期的な企業価値向上に向けた取り組みと社会価値と経済価値の両立を実現するプロセスを示した「統合報告書2023」を「統合報告書2022」に引き続き発行した。
※2015年12月に金融安定理事会(FSB)により気候変動に関連する金融情報開示に対応する目的で設立された。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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