防衛関連株には利益確定の動きが強まる可能性
*08:39JST 防衛関連株には利益確定の動きが強まる可能性
5日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感が強まりそうだ。4日の米国市場は、NYダウが670ドル安、ナスダックは65ポイント安だった。トランプ政権の関税対象国となったカナダやメキシコの首脳が報復措置を主張するなど、貿易戦争の激化による世界経済への影響が警戒されるなか、売り優勢の展開になった。その後、トランプ大統領の鉱物資源案を巡る発言を受け、ウクライナ停戦期待が再燃したことで、下げ幅を縮小する場面もみられた。シカゴ日経225先物は大阪比405円安の36955円。
円相場は1ドル=149円70銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。前日に36816.16円まで売られる場面もみられたが、下ヒゲを残す形で37000円を回復していた。同水準を寄り付き後早い時点で割り込んでくるようだと、持ち高調整の売りが強まりやすいだろう。トランプ大統領の施政方針演説が日本時間の午前中に行われるため、まずは内容を見極めたいところである。ウクライナとの鉱物資源協議に前向きな考えを示したと伝えられるなか、施政方針演説で詳細を発表するとみられ、前日に買われた防衛関連株には利益確定の動きが強まる可能性がありそうだ。
一方で、米国ではエヌビディアが買われたことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株を買い戻す動きが意識されやすく、日経平均株価を下支えすることが期待される。また、為替市場ではトランプ大統領の発言を受けて、一時1ドル=149円台前半と円高に振れる場面もみられた。輸出関連株などが手掛けづらくなることで、相対的に日経平均型優位の展開になる可能性があるだろう。
もっとも、貿易戦争による世界経済への影響が警戒されるなか、積極的にポジションを積み増す動きは期待しづらいところである。値ごろ感からの押し目買いは入りやすいだろうが、短期的な値幅取り狙いのスタンスにとどまりそうである。先物主導によるインデックス売買に振らされやすい需給状況でもあるため、インデックス売買に振らされにくい中小型株での短期売買に向かわせそうだ。
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