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銘柄/投資戦略 2020/05/19 15:03 一覧へ

USENNEX Research Memo(3):各事業とも積極的に経営を推進(1)

■USEN-NEXT HOLDINGS<9418>の会社概要

3. 事業概要
事業セグメントは、店舗サービス事業、通信事業、業務用システム事業、コンテンツ配信事業、エネルギー事業、メディア事業の6つであり、主として法人向けビジネスで構成される。店舗サービス事業では、飲食店や小売店など業務店や各種施設に対して、音楽配信サービスの提供や配信機器の販売・施工、音楽著作権の管理、IoT商材など店舗経営のためのソリューションサービスを提供している。エネルギー事業やメディア事業では、そうした顧客に対し、電力・ガスの販売と「ヒトサラ」など自社メディアによる集客支援サービスを行っている。通信事業では、法人向けブロードバンドインターネット回線や個人向けMVNOサービスなどを販売、業務用システム事業では、ホテルや病院などに自動精算機やフロント管理システムを販売している。コンテンツ配信事業では、個人向けに動画や電子書籍といったデジタルコンテンツを配信している。なお、各事業においては、販売時のワンショット収益から月次利用料を収受するランニング収益へと収益モデルを拡張中である。

(1) 品ぞろえの幅を増す店舗サービス事業
店舗サービス事業では、グループの主軸で祖業でもある音楽配信事業と店舗運営に関するソリューションサービスを行っている。音楽配信事業は50年以上の歴史を有し、J-POPや洋楽などの専門チャンネルからリクエストチャンネルまで、全国の店舗や施設へ向けて音楽や情報などを放送する「USEN」サービスを提供している。顧客の大多数は業務店で、特に飲食、小売、理美容、クリニックの割合が高く、チェーン店は全国チェーンから地域密着チェーンまでと幅広い。チャンネル数は500以上あり、どんな業種にも業態にも適したチャンネルを探すことができる。当然だが、提供する音楽はすべて著作権に関して適切な処理を行っている。

グループで全国170拠点、営業職1,100人、技術職900人という強力なサポート体制を擁し、設置施工からアフターケアまで万全の態勢を取っている。加えて月額4,000~5,000円でCDプレイヤーの導入や継続的なソフト購入・選曲、面倒な著作権処理などの手間が解消されることを考えると、コストパフォーマンスは非常に高く、長く続く人気の理由となっている。このため現在、75万件に上る強固な顧客基盤を有し、店舗・施設用BGMで90%超という圧倒的なシェアを誇っている(2018年10月に100%子会社化した業務店向け音楽配信サービス業界2位のキャンシステム(株)を含む)。グループの戦略を支えるキャッシュカウな事業である。

音楽配信事業の周辺サービスとして、店舗周りの商品やサービス、機器・内装の設置施工、音楽著作権の管理、人材獲得支援、開業支援、業務環境構築、販売促進まで、店舗運営に関する様々なソリューションサービスも提供している。近年、小売・サービス業でもIT化が進んでいるが、中小事業者が独力で最先端の機器やシステムを導入するのはハードルが高いため、同社が顧客に代わってワンストップで届けるのである。なかでも高い伸びを示しているのがタブレットPOSレジ「Uレジ」とキャッシュレス決済用サービス「Uペイ」である。また、防犯から業務効率化、販売分析まで可能な「IPカメラサービス」も好評である。そのほか、事業者向けテナント総合保険「お店のあんしん保険」や店舗アプリ作成サービス「UPLINK」、業務店向けWi-Fiサービス「U-SPOT」など必需品とも言えるサービスが多数あり、しかも拡張中である。

(2) 着実に実績を積み上げる通信事業
通信事業では、法人向けにICTソリューション「USEN GATE 02」とブロードバンドインターネット回線「USEN光」、個人向けにMVNOサービス「U-mobile」とブロードバンドインターネット回線「U-NEXT光01」を提供している。個人向けサービスにおいて競争が激化するなか、Googleやサイボウズ<4776>などのクラウドサービスやモバイルサービス、データセンターサービスなどSaaSに連なるICT商材・サービスを提供、法人向けで着実に実績を積み重ねている。常に変化し発展し続けるICT業界で4万社を超える企業にサービスを提供してきた同社の強みは、サービスラインナップの幅の広さと、ネットワーク環境に関するあらゆるニーズに1つの窓口で対応できる高い利便性にある。こうした実績が評価され、LINE<3938>の兄弟会社であるワークスモバイルジャパン(株)開催の「LINE WORKS Partner Conference 2019」において「New Customer Success」アワードを、サイボウズ主催の「CYBOZU AWARD 2019」でも「部門賞 セールス賞」及び「SA of the Year」を受賞した。

(3) 顧客の効率化と利用者の利便性を両立する業務用システム事業
業務用システム事業は子会社の(株)アルメックスが1社で行っている。ビジネスホテルやシティホテル、レジャーホテル向けに自動精算機や宿泊施設管理システム、総合病院など医療機関向けに自動精算機や再来受付機、ゴルフ場向けに自動精算機やチェックイン機などを提供、飲食店向けにオーダー端末やオペレーティングシステムの販売も行っている。自動精算機というと大手電機メーカー製をイメージしやすいが、同社の国内シェアはレジャーホテル85%、ビジネスホテル65%、大規模医療機関65%、ゴルフ場70%と非常に高い。ファブレスメーカーとして機器やシステムの開発から販売、メンテナンスまでを独自で行っていることが強みで、グループ内では異色な存在と言える。

また、省人化など顧客のオペレーション効率化ばかりでなく施設利用者の利便性までもターゲットにした製品開発に定評があり、大きな差別化要因になっている。直近の事例では、医療機関トータルソリューション「Sma-pa(スマパ)シリーズ」で、スマートフォンアプリを使って病院の会計を後払いにできるシステム「Sma-pa CHECK OUT」や、人工知能技術を活用した顔認証・保険証確認機能を搭載した次世代型自動精算機「Sma-pa TERMINAL-Z」を市場投入した。今後は製品だけでなく、端末へインストールするソフトウェアサービスによって手数料収入を拡大していくことも検討している。さらに、マレーシア・ぺナン州のIXORAホテルや、アミューズメント施設のラウンドワン<4680>全店に自動精算機を導入するなどドメインの拡大も進めている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


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