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市況・概要 2021/09/18 14:40 一覧へ

新興市場見通し:短期的に振れても過度な悲観は不要、9月後半のIPO開始

今週の新興市場では、マザーズ指数が週後半に差し掛かった9月16日に急落を強いられ、週間でも4週ぶりの下落となった。自民党総裁選に向けた次期政権への期待から、14日に日経平均がおよそ7カ月ぶりに年初来高値を付けると、マザーズ指数も1200ptに迫るまで上昇する場面があった。ただ、1180pt近辺に位置する200日移動平均線水準を回復したタイミングで中国恒大集団の債務問題が取り沙汰され、16日は目先の利益を確保するための売りが広がった。翌17日には急反発し、押し目買い需要の強さも感じさせた。なお、週間の騰落率は、日経平均が+0.4%であったのに対して、マザーズ指数は-1.1%、日経ジャスダック平均は-0.4%だった。

個別では、マザーズ時価総額上位のフリー<4478>が週間で4.8%安、JMDC<4483>が同1.0%安と軟調。売買代金上位ではBASE<4477>が利益確定売りに押された。また、業績下方修正のGA technologies<3491>は週間のマザーズ下落率トップとなった。一方、メルカリ<4385>は同1.7%高となり、決算が好感されたビジョナル<4194>は同16.0%高。決算発表のセルソース<4880>、一部証券会社の投資判断付与が観測されたENECHANGE<4169>も大きく買われ、新事業開始と業績上方修正を発表したBirdman<7063>は株価が2倍となった。ジャスダック主力は日本マクドナルドHD<2702>が同1.3%安、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同1.7%安と全般やや軟調。前の週に賑わったフェローテックHD<6890>やウエストHD<1407>は利益確定の売りが出た。また、三ッ星<5820>などが週間のジャスダック下落率上位に顔を出した。一方、東映アニメーション<4816>は同1.6%高となり、上場後初の決算発表を行ったタンゴヤ<7126>が上昇率トップだった。IPOでは、福証Q-Board上場のGeolocation Technology<4018>が公開価格を58%上回る初値を付けた。

来週の新興市場では、祝日を挟んでの3営業日のみの取引、また中国恒大問題がくすぶるうえに日米の金融政策決定会合もあって、引き続き株価が上下に大きく振れる場面は出てくるかもしれない。9月16日の急落に「上昇相場の終えん」との見方も出ていたが、それは悲観が過ぎるだろう。むしろ翌17日には押し目買い需要の強さがしっかり確認できた。ここまでの株高で投資損益が大きく改善し、個人投資家の資金余力は十分ありそうだ。ブックビルディング(BB)で需要堅調だった9月後半のIPOにも期待が持てる。

通期決算発表を受けて株価が大きく上昇したビジョナルやタンゴヤだが、今期予想ベースの各種株価指標には一段の向上余地がありそうだ。四半期決算が良好だったMacbee Planet<7095>なども同様。また、海外リスクへの不安から利益確定売りが出たウエストHDなどの環境関連銘柄だが、息の長い投資テーマなら押し目買いの好機ととらえる投資家も多いことが窺える。

IPO関連では、9月22日に3社、24日に1社が新規上場する。東証1部への再上場となるシンプレクス・HD<4373>は公開規模が相応に大きいが、BBでは海外投資家の堅調な需要が観測された。その他はおおむね公開規模10~20億円クラスで、IPOでは人気の業態が多い。投資資金は分散しがちになるが、初値をどこまで伸ばせるか注視したい。


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