NY株式:下落、コロナウイルスを巡り観光需要が後退か
米国株式相場は下落。ダウ平均は170.36ドル安の28989.73、ナスダックは87.57ポイント安の9314.91で取引を終了した。複数の主要企業決算が好感され、買いが先行。しかし、コロナウイルスを巡る懸念から中国で春節(旧正月)の大型連休中の旅行を取りやめる動きに加えて、各国で中国への渡航禁止勧告が発令されるなど、既に米中貿易摩擦で鈍化の兆しが現れていた中国経済が、一段と落ち込むとの懸念から下落に転じた。セクター別では、半導体・半導体製造装置や公益事業が上昇する一方で銀行や医薬品・バイオテクノロジーが下落した。
コロナウイルスによる旅行や観光需要の後退懸念で、アメリカン航空(AAL)やユナイテッド航空(UAL)など航空会社各社が軟調推移。エンターテイメントのウォルト・ディズニー(DIS)は、25日から上海ディズニーランドの一時休園を発表したほか、ファストフードのマクドナルド(MCD)も中国の一部店舗休業を発表して軟調推移。一方で、半導体のインテル(INTC)及びクレジットカードのアメリカン・エキスプレス(AXP)は、決算内容が好感され、上昇した。
航空機大手のボーイング(BA)は、「787ドリームライナー」の需要低迷を受けて、月間生産台数を削減する見通し。「737
MAX」の運航停止が長期化するなか業績には痛手となりそうだ。
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