米国株式市場見通し:感謝祭が意識されて商い減少も、堅調推移は継続か
*14:00JST 米国株式市場見通し:感謝祭が意識されて商い減少も、堅調推移は継続か
来週の米国株は、28日が感謝祭で休場、29日が短縮取引となるため参加者は減少しそうだが、堅調な動きは続くと考える。ロシアとウクライナを巡る地政学的リスクは高まっているが、米金利の上昇一服など株高につながる材料は引き続き多い。エヌビディアの株価がさえなくても、ボーイングやアメックスなど景気敏感株が強く、NYダウは史上最高値を更新していることから、良好な投資家心理状態がうかがえる。
トランプ次期政権の主要閣僚に、マルコ・ルビオ氏やハワード・ラトリック氏といった貿易面や外交面での強硬派が多いことから、貿易摩擦懸念は引き続き根強い。ただ、財務長官もしくは連邦準備制度理事会(FRB)議長候補に元FRB理事のケビン・ウォーシュ氏の名前が挙がっていることが、一定の安心感となっている。財務長官候補にはヘッジ・ファンド経営者のスコット・ベッセント氏の名前も挙がっているが、ウォーシュ氏がFRB議長に就任するかもしれないという期待感が、FRBの今後を巡る不透明感の後退に大きな影響を与えている。
週末はNYダウのみ史上最高値更新となったが、ナスダック、S&P500ともに史上最高値更新まで1%ほどのため、主要3指数がそろって高値を更新する展開は近々見られそうだ。来週は週末の休場などが意識されて、週初から積極的な売買は手控えられそうだが、トランプ次期政権に対する警戒感よりも期待感が先行していることで、堅調推移の相場展開を想定する。
経済指標は、26日に9月住宅価格指数、S&Pケースシラー住宅価格(20都市)、10月新築住宅販売件数、11月コンファレンスボード消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数、FOMC議事録、27日に週次新規失業保険申請件数、第3四半期実質GDP(改定値)、10月卸売在庫(速報値)、耐久財受注(速報値)、PCEデフレータ、中古住宅販売成約指数、週次原油在庫、11月シカゴ購買部協会景気指数などが予定されている。
主要企業決算は、25日にズーム、26日にベスト・バイ、3Dシステムズ、メ―シーズ、コールズ、クラウドストライク、デル・テクノロジーズ、ヒューレット・パッカード、アンブレラ、ニュータニックス、ページャー・デューティー、アバクロンビー&フィッチ、ノードストロムなどが予定されている。
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